今回のテーマは、今、アメリカで起こっている
「アマゾンエフェクト」という現象について。
実は、医薬品マーケティングと直接関係のないテーマですが、
ビジネスモデルの進化が既存の業態を破壊するという興味深いケースです。
医薬品業界や医薬品マーケティングにとっても、
他山の石として放置するのではなく、変革のヒントにしていただければ
と考えます。
アマゾンと言えば、私も本やDVDなどを買う場合は、
今ではほぼ100%アマゾンを使っています。
そんな方も多いのではないでしょうか?
今、アメリカでは、アマゾンがどんどんと取り扱い品目を増やしながら成長したため、業績や株価の低迷、不振にあえぐ企業が増えています。
例えば、玩具専門店のトイザらスは破産し、メイシーズやシアーズなど
大手の百貨店などが100店舗以上も閉店に追い込まれました。
他にも倒産したり店舗をたたむ小売業が増えています。
そんなアマゾンの影響で、
●多くの小売業を飲み込んで撤退させること
●消費者の日常の買い物のパターンに大きな影響を与えること
●従来のビジネスモデルに変革の必要性を迫ること
などを「アマゾンエフェクト」と呼ぶそうです。
今、アマゾンは、アメリカではレジなしコンビニ店舗「アマゾンゴー」や
生鮮食品を扱うドライブスルー店舗「アマゾンフレッシュ・ピックアップ」
といった新たな事業にも乗り出してきています。
そのため、アマゾンエフェクトは、
アメリカではますます拡大していくと考えられています。
10年ちょっと前までは、ウェブのブックショップだったアマゾンが、
今では他の小売りを駆逐するほど巨大な影響力を持つようになったのです。
一方、日本では、アマゾンの急成長で宅急便などの配送量が急増し、
物流業界の負荷が大きくなりました。
アマゾンは日本でも、物流を外部に依存することで
コントロールできなくなる問題を解決するために、
自社配送網の構築に乗り出しているという話もあります。
もし、物流網が全国各地に張り巡らされれば、
医薬品の物流にも使える可能性もあります。
アマゾンエフェクトは、
「どんなビジネスも破壊的なパワーを持つ新しいビジネスモデルが生まれれば大きな影響を受ける」という事例です。
過去にあったアメリカの鉄道が衰退した事例も
環境変化に対応できなかった事例として有名です。
今、医薬品業界も環境変化の真っ只中にいますが、医薬品マーケティングも常に環境に応じた変革が大切なのではないでしょうか。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。