医薬品マーケティングで必要!アトリビューション分析とは?

さて、今回は、「アトリビューション分析」について考えたみたいと思います。
先週は、医薬品マーケティングにおけるコミュニケーションチャネルのマルチ化、
クロス化について取り上げました。
そんな中、それぞれのチャネルがどれだけ成果に影響を与えているかを考え、
最適な配分を考える必要性が出てきます。
そんな方法論が、アトリビューション分析であり、
アトリビューションマネジメントです。

アトリビューション分析とは、ウェブ広告において、
最終的なゴールである「購入」や「資料請求」といった、
コンバージョンに至る直前に見た広告だけではなく、
購入者が最初に見たウェブ広告まで遡って分析し、
どの広告がコンバージョンにどれだけ影響を与えたかを評価して、スコア化する方法です。

アトリビューションマネジメントとは、アトリビューション分析の結果を踏まえて、
影響の大きな貢献度の高い広告に投資したり、
全体的な広告の投資金額の最適な配分をしようとする考え方です。

例えば、ある広告を見たユーザーが、
その直後に広告主の商品を購入した割合が「0.1%」だとします。
この数値だけ見ると、広告としては失敗だと評価してしまいます。

しかし、その広告を見たユーザーがその後に、
グーグルやヤフーで商品名を検索して、改めて商品購入ページを訪れ、
最終的に購入に至った数値が「2%」だとすると広告は大成功です。

アトリビューション分析は、ウェブ上での購入プロセス、
つまり、ユーザーが購入に至る動きが複雑化・多様化する中で、
広告の成果をしっかり見極め、誤った判断や意思決定を避ける方法論なのです。

最近では、ウェブ広告の配信技術の進歩によって、
アトリビューション分析を行える環境が整ってきました。
医薬品マーケティングでは、MR活動のほかリアルな活動の貢献度が高いこともあるので、
ウェブ広告だけで「アトリビューション分析」や「アトリビューションマネジメント」を
活用するのは難しい側面もありそうです。

しかし、セグメンテーションによっては活用可能です。

例えば、MR活動ができずにウェブマーケティングだけで活動を行っているセグメントであれば、
MRやリアルな影響がないので、ウェブマーケティングにおける、
それぞれの広告やチャネルの影響を数値化できます。
また、DTCマーケティングをウェブ広告だけで行う場合も同様です。

今後、ウェブマーケティングだけでもコミュニケーションチャネルのマルチ化、
クロス化する中、医薬品マーケティングでも、アトリビューション分析や、
アトリビューションマネジメントが重要になってきますね。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。