Web2.0、ロングテール、RSS、CGM、SEO……、普段、インターネットやWEBとかかわりの少ない方にとっては、何とも難解な用語が新聞やビジネス書を賑わせています。そして、書店のビジネス書のコーナーには、「Web2.0」をはじめとして、タイトルにこれら用語が記された多くの書籍が、書棚に積まれています。
インターネットでマーケティングを実践している人たちや、インターネット関連の広告代理店にとっては良く知られた用語であっても、新しく使われる「用語」や「概念」は、定義があいまいであったり、使われ方が一様でなかったりと一般には理解しづらいことも少なくありません。
私自身も、悲しいかなITには疎く、専門的な技術や専門用語に関しては、全く理解ができていません。とはいっても、医薬品のコミュニケーション戦略の支援を業とする身としては、新しいサービスを開発したり提案するためには、少なくともマーケティング、とりわけコミュニケーション戦略に関連することについては、新しいコンセプトや方法論、他業界のケースを勉強しておくことが重要だと感じています。
本書は、Web2.0及び関連するマーケティングの概念や考え方、用語などを非常に分かりやすく整理、解説した書籍で、インターネットやITに疎い私が読んでも十分理解できる内容でした。また、すでに知識のある方にとっても、あらためて知識整理をするのに役立つようにも思います。
今後、医薬品マーケティングも新しい概念やIT技術、時代の影響を受けるのは自明です。医薬品マーケティングに携わられる方々にとっても他山の石ではなく、これらの新たな概念や考え方、技術をどのように自社のマーケティング戦略に活かせるかを考えるための入門書として一読されてはいかがでしょうか。