コンテンツの相棒!コンテクスト・マーケティングとは?

さて、今回は「コンテクスト・マーケティング」を取り上げます。

コンテクスト・マーケティングとは「文脈を考えたマーケティング」の意味ですが、消費者の背景や心情を理解し、それにふさわしい商品やサービスを提供するマーケティングのことです。つまり、消費者それぞれにある状況を捉え、その時点でのニーズやウォンツを満たす商品やサービスを提供することで、購買意欲を高めるマーケティングです。

コンテクストは「文脈」の意味ですが、具体的には
・時間・季節
・天候 (晴雨/暖寒、など)
・場所 (屋内/屋外、静止/歩行中、プライベート/公的、など)
・利用環境 (PC/モバイル、ブラウザ/アプリ、Wifi/携帯電話回線、など)
・前後の行動 (どこからそのサイト/ページに来て、どこへ行くか、など)
・そのときの気分や思考 (カレーの匂いで食べたくなる、など)
・社会的立場 (社会状況とその人の関係)
・時節の区切り (お正月、盆暮れ、会計年度、締切日、など)

わかりやすくて、初歩的なものとしては
・突然に雨が降り出した時、傘を差し出せば簡単に売れます。
・企業が親子の情報を持っているとして、親の誕生日が近づく時期に、親の好みの商品を子に薦めれば売れる確率が上がります。

ウェブ広告ならGoogleのアドワーズ広告、つまり「検索ネットワーク広告」がその代表的な例です。広告主が予め自社の商品やサービスに関連するキーワードを登録しておけば、ユーザーがそのワードを検索した際に、タイミング良く広告が現れる仕組みです。その時点ニーズや興味があるものが広告として表示されるので、売れる可能性が高くなります。

更に、今後はコンテクストとコンテンツをマッチさせることが重要になってきます。

医薬品マーケティングにおいても、コンテクストを理解した情報提供の重要性は高まると思います。

医師の場合のコンテクストとしては、
・医療に対する信条や価値観
・今後のキャリア (大学に残る、開業する、など)
・今、治療に悩んでいる患者さんは?
・診療科の中での詳細な専門分野
・場所(学会会場、診療中、自宅、など)
などです。

このメルマガで何度か「コンテンツ・マーケティング」について取り上げてきましたが、「コンテンツ」と「コンテクスト」をマッチさせることができれば、優位性を構築できる可能性が高まります。そのためには、診療科、年齢、専門などのセグメントに加えて、それ以上の深いコンテクストの分析が必要です。

おそらく貴社内で、医師のアクセスデータ、メール反応データや処方データなどを保持してるはずですので、それらをマイニングできれば、「コンテクスト」とそれに応じた「コンテンツ」のマッチングが実現できる可能性が高まります。

最近、顧客データ解析のサービスも進化しているので、コンテクストマーケティングが実現できる環境が整いつつあります。是非、検討を開始しては、いかがでしょうか?