医薬品マーケティングでも重要になる!? CPEとは?

さて、今回は先週に続きウェブマーケティングの指標の1つである「CPE」を取り上げます。
ウェブマーケティングでよく登場する3文字略語を3週連続で紹介しています。

CPEとは「Cost Per Engagement」の略号です。
エンゲージメントと言えば、かつては「婚約」の意味で使われていましたが、
最近では、ウェブマーケティングやSNSマーケティングの用語として
耳にすることが当たり前になりました。

ウェブマーケティングでいう「エンゲージメント」は、
顧客との「きずな」「つながり」「かかわり」の幅や強さを表す言葉です。

かつての消費財マーケティングでは、
テレビなどのマスメディアを使って企業が一方的に広告を送っていましたが、
インターネットでのマーケティングが普及するとともに、
企業と顧客との相互の関係性が重要になり、この言葉がよく使われるようになりました。

しかし、医薬品マーケティングでは、「エンゲージメント」という言葉は、
以前から医師との関係性として大切にされてきたことはご存知の通りです。

つまり、ウェブサイトというツールを別とすれば、
「エンゲージメント」を考えるマーケティングや、
医薬品マーケティングではずっと大切にされてきたのです。

前置きが長くなりましたが、CPEとは1エンゲージメントあたりの広告費を指します。
一番単純な例としては、
フェイスブックで「いいね!」を1つ貰うのにいくらかかるかの費用です。
CPEは、フェイスブックなどのエンゲージメント課金型の広告の指標として使われる指標で、
ソーシャルメディアの普及とともに生まれた用語なのです。

「いいね!」以外には、ツイッターの「リツイート」や「お気に入りの登録」、
「メルマガ登録」など企業と顧客の関係が進むアクションを
エンゲージメントとしてカウントします。

CPEは、エンゲージメントの費用を定量化した点では意味がありますが、
エンゲージメントの1つひとつの深さを測ることはできません。

フェイスブックの「いいね!」には、それぞれ深さが違うので
CPEが良い、悪いだけで広告の価値を考えるには危険です。
その点では、ウェブマーケティングの指標として参考にはなっても、
その利用価値はまだ高くなさそうです。

過去より医療者とのエンゲージメントを大切にしてきている医薬品マーケティングですが、
1人ひとりとの「エンゲージメントの深さ」を測れる指標を考えて、
合わせて使えば良い指標になりそうですね。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。