今回は、ウェブマーケティングの世界でも使われる「CRO」を取り上げます。
もちろん、医薬品業界で良く知られている「CRO」=Clinical Research Organization とは全く別のお話です。
ウェブマーケティングの「CRO」=Conversion Rate Optimizationの略で「コンバージョン率最適化」を意味します。
今後、医薬品のウェブマーケティングでも重要性が増してくれる考え方だと思いますので、ご理解頂ければ幸いです。
従来、ウェブサイトのコンバージョン向上施策としては、
LPO=Landing Page Optimization
EFO=Entry Form Optimization
が良く知られた概念でした。
CROは、これらの2つを含め、ウェブサイトのコンバージョンを高める全ての範囲の施策のことを指します。
コンバージョン率を高める具体的な方法として、
・ランディングページのクリエイティブや文章を改善する
・トップページやコンテンツページからコンバージョンに至る経路を改善する
・コンバージョン前に、訪問者が不安に思うこと、確認したい内容をコンテンツとして掲載する
・入力項目を減らし、フォームを使いやすく改善する
・サイトの表示速度を上げるなど、サイト内部の改善を行う
などです。
そのため、分析と改善を行うのは、LPに限らず、トップページ、カテゴリトップ、商品やサービス等の一覧ページや詳細ページ、入力フォーム、サンキューページを含む、あらゆるページが対象です。
なぜCROが重要かは、言うまでもなく「CPA」を低く抑えることで、PPCやSEOで集めたアクセスをできる限り無駄にしないためです。
分析手法として、CROでは、ユーザーの脳波解析やfMRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)といった技術を活用することまで研究されてきました。まだ、精度やコストの問題があるようですが、ウェブマーケティングはどんどん科学的な手法へと進化しつつあるようです。
医薬品マーケティングにおけるウェブサイトでは、コンバージョンは「会員登録」がその1つですが、CROを考えることで、登録率アップを目指すことができるのではないでしょうか。