カスタマーサクセスの成功のポイントは?

さて、前回、「カスタマーサクセス」を取り上げました。
カスタマーサクセス(Customer Success)とは、「顧客の成功」を支援する
企業の取り組みのことでした。

カスタマーサポートが受動的であることに対して、
カスタマーサクセスはサービスや製品を提供する企業から、
積極的にアクションを起こすというところが大きな違いです。

今回は、カスタマーサクセスの成功へのポイントについて考えてみます。

カスタマーサクセスについては、
『カスタマーサクセス~
サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則~』
という書籍が最も有名です。

その書籍からカスタマーサクセスの成功へのポイントをまとめてみます。

1)正しい顧客に販売する
自社にとって正しい顧客に製品やサービスを販売することが大切です。
そのため、自社にとっての理想的な(将来的に成長と繁栄が期待できる)顧客像を明確にして、エネルギーを使ってその顧客への支援を徹底することが原則です。

2)顧客の成功が何かをしっかりと理解する
顧客は、自社の製品やサービスを使って成功することを求めます。
そのためには、まず何が顧客にとっての成功なのかを理解することが大切です。

3)顧客の経営状態や取引の状態を把握・管理する
顧客の財務状態、自社製品の製品定着率、契約金額の増減をはじめモニタリングするべき項目を決めて定期的なチェックを行うことが必要です。

4)ロイヤルティは個人的関係ではなく、製品そのものの価値をベースにする
ロイヤルカスタマーは、顧客との個人的関係ではなく、
製品やサービス自体から得られる価値をベースに構築することが大切です。

5)顧客の評価指標を理解する
顧客が製品やサービスを継続的に使用する上で、何を評価指標にしているかを理解することが大切です。
これがわかると製品やサービスの改善ポイントも見えてきます。

他にもカスタマーサクセスの方法やプロセスが定義され、
必要な指標が最適化されていることや、
一部門ではなく企業全体で取り組むことが重要であることなどが説かれています。

さて、この5つですが、どんな業種や業界でも
ビジネス成功の基本のような気がしますが、いかがでしょうか?
もちろん製薬企業でも同じだと思います。
医薬品マーケティングだけではなく開発部門や他の部門も含めて、
カスタマーサクセスの概念を企業内に取り込むをことを
検討してはいかがでしょうか。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。