デマンドジェネレーションは、医薬品マーケティングで使える?

今週は、最近、B to Bのマーケティングや営業活動でよく聞く
「デマンドジェネレーション」について。
果たして、この概念や考えは、医薬品マーケティングやMR活動に活かせるのでしょうか?

B to B のビジネスでは、アプローチから受注に至るまで比較的長い時間を要します。

そこで、マーケティング部門が

・見込み客の獲得
・見込み客の育成
・見込み客の絞り込み

までを行って、受注・契約の可能性の高い見込み客を営業部門に引き継ぐ活動が行われるようになってきました。

見込み客の獲得は「リードジェネレーション」、
見込み客の育成は「リードナーチャリング」、
見込み客の絞り込みは「リードクォリフィケーション」と呼ばれます。

「デマンドジェネレーション」とは、この3つのプロセスを指す言葉です。

「デマンド=需要創出」なので、

・見込み客の中にある経済的ニーズを刺激する
・見込み客の中にある心理的ニーズを刺激する

ことで、見込み客の中から「需要」を「創出」することが目的であることから、この呼び方がついたようです。

企業のマーケティング活動では、WEB広告、雑誌による広告、DM、展示会、
セミナーなど実施しますが、スタートは、メールアドレスや名前などコンタクトできる個人情報の獲得です。

一旦、獲得した情報をもとに、潜在的あるいは顕在的なニーズを探り、
「受注」や「契約」に至るまで、さまざまなメディアやツールを使って、
「このサービスは必要かな?」と必要性を認識するレベルの地点まで、
もって来るのがデマンドジェネレーションのゴールです。

さて、このデマンドジェネレーションの考え方は、
医薬品マーケティングでも応用可能ではないでしょうか?

医薬品の場合も、新製品を採用するプロセスは、時間がかかります。
そして、ウェブでの情報提供、医学雑誌への広告や記事広告、講演会、
ウェブセミナーなどを実施しています。
だから、リードジェネレーションやリードナーチャリングなどは
無意識でもできていると思います。

しかし、最後のプロセスであるリードクォリフィケーションはいかがでしょうか?

このプロセスついては、マーケティング部門で定量化するなどのケースはほとんどなく、MRに任せているケースが多いのではないでしょうか?

MRがアプローチして十分情報を持っているケース、日常的にコンタクトできている施設や医師の場合はそれでも問題ないでしょう。
しかし、ウェブマーケティングで情報を受け取っていても、
MRがコンタクトしていなければ、新製品の採用の確度はわかりませんね。

今後は、マーケティング部門でもMRがコンタクトできていない施設や
医師の製品の採用や処方の可能性を定量化して、確度の高い施設情報を
MRや営業部門に提供することも必要ではないでしょうか。

そんな方法論が、「リードスコアリング」です。

次回は、リードスコアリングを取り上げます。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。