- 今回の用語は「デジタルプレミアム」です。
皆さんの会社でも「ノベルティ」や「プレミアム」として、製品名や会社名が入ったグッズを、医師や医療従事者向けに企画されたり、製作されたりすることはよくあるでしょう。
こうした「リアル」なグッズではなく、ウェブサイトを通じて「デジタルコンテンツ」として提供されるものを「デジタルプレミアム」と呼びます。
代表的なものとしては、PC用の壁紙やソフトウェア、携帯電話用のアプリと呼ばれるソフトウェア、待ち受け画面や着信メロディなどがあります。リアルなグッズと同様、多くの場合、会社名やロゴ、製品名、シンボルマークなどを組み込むことで、企業イメージのアップや製品の認知度向上などのブランディングに活用されています。
現在、一般消費財のマーケティングにおいて普及しつつある「デジタルプレミアム」ですが、話題となったものの一つに「Coke + iTunes」というキャンペーンがあります。
コカコーラの自動販売機で見かけられたことがあるかもしれませんね。
（2014年現在キャンペーンは終了しています）これはコカコーラの自動販売機で購入した清涼飲料に抽選券がついていて、アタリがでればiTunesで音楽を1曲無料でダウンロードできるというキャンペーンです。
これまで、シールを集めて応募すれば革ジャンなどのリアルなグッズが当たるといったキャンペーンがよくおこなわれていたことはご存じでしょう。
当たり前ですが、この方法だとグッズの製作・在庫管理・配送などに多大なコストがかかり、プレゼントの数量が多くなれば、それに比例してコストが増加していました。
しかし、「デジタルプレミアム」であれば、配布する数量をどれだけ増やしてもインターネットを通じてダウンロードされるだけですから、製作・在庫管理・配送コストがアップすることはありません。
さらに、顧客に「デジタルプレミアム」をPCや携帯電話という日常的に使用する機器上で使ってもらうことにより、製品名・企業名を何度も表示させることができますので、これも大きなメリットとなります。
デジタルプレミアムのメリットを整理すると
1．製作・在庫管理・配送などのコスト削減効果
2．顧客の継続的な使用による継続的なブランディング効果
3．様々なメディアとの組み合わせによるクロスメディア広告が可能になるなどが挙げられます。
こうしたメリットから、携帯電話の普及とあいまって、消費財のマーケティングではデジタルプレミアムが普及してきました。では、この「デジタルプレミアム」を医薬品マーケティングにおいて、どのように活用できるでしょうか。
一般と同様に、ほとんどの方が携帯電話をお持ちですから、携帯電話着信メロディの提供は喜んで使っていただける可能性が高いでしょう。例えば、医師向けであれば、記事広告を医学系の媒体に掲載し、その感想をPCや携帯電話でお答えいただくウェブアンケートを実施することが考えられます。
回答者向けにレアな着信メロディや便利なアプリのプレゼントを用意すれば、アンケートの回答率が向上する可能性があります。
（医師がどの程度、音楽に興味をもたれているかのデータはありませんので、なんともいえない部分も多いのですが…医師全体では、年齢層が高くなりますので、「日経メディカル Cadetto」など、若手医師向けにターゲティングされた媒体への掲載時に限定しておこなえば、効果が高まるかもしれませんね。）また、若い医療消費者向けであれば、アンケートのお礼に人気アーチストの音楽を着信メロディとして配信する、あるいはゲームアプリを提供するなどの方法を使うこともできます。
DTC広告に活用される場合には、疾患に関する情報をクイズ形式にして、携帯電話用のゲームアプリで提供し、楽しみながら疾患を理解してもらうなども考えられます。
プレミアムグッズはマーケティングの脇役であり、また、医師を対象とした医薬品マーケティングでこうしたデジタルプレミアムがどこまで効果があるか不透明な部分はありますが、一度、試してみる価値はあるのではないでしょうか。
さて、今回、一般消費財の活用法と同じような活用の仕方について触れてきました。
しかし、最近「デジタルプレミアム」の一つとして、「ウィジット」と呼ばれる小型ソフトウェアの提供も可能になってきました。
医薬品マーケティングでは、むしろこの「ウィジット」の利用価値が高まると思います。次回は、「ウィジット」について解説します。～PR～
当社では、通常のノベルティグッズ・プレミアムグッズの提供はすでにおこなっておりますが、それに加え、デジタルプレミアムの提供をおこなうべく、コンテンツ提供会社との交渉を進めております。
提供が可能となりましたら、あらためてサービス開始のご案内をいたしますので、いましばらく、お待ちください。
