さて、今回は、MAの普及とともにアメリカで一般化してきている「ドリップマーケティング」をとり上げます。
ドリップマーケティングとは、見込顧客または顧客に商品やサービスの理解度や関係性に合わせて、段階的にコミュニケーションをとっていくマーケティングの手法です。
主にB to Bマーケティングで用いられる手法です。
見込顧客または顧客をセグメントして、適切なタイミングでコミュニケーションをとることで、高いマーケティング効果を上げることを意図しています。
MAを使うことが前提なので、しっかりとシナリオを構築できれば、少ない作業量で高い効果を期待できます。
ドリップマーケティングと似た手法が、メールマーケティングでステップメールを使う手法です。
メールマーケティングのステップメールでは、数回から10回程度にわけた商品やサービスに関連する内容を、一定期間かけて自動的に配信します。
通信販売などのB to Cマーケティングで実施される手法です。
一方、ドリップマーケティングではアプローチの方法がメールに限りません。
電話やSNSなどのWebメディア、ホワイトペーパーの提供など、多くのチャネルを使用してドリップマーケティングは行われます。
この手法は、医薬品マーケティングでもとり入れることが可能です。
例えば、病院や医療従事者が会員登録されているサイトがあるとします。
新薬の発売に際し、メールなどで新薬の発売を知らせるとともに、競合品を採用(処方)しているかどうかを聞きます。
採用していなければ、全般的な薬剤カテゴリーの情報や基本情報を中心に伝えます。
採用していれば、競合品との違いを中心にステップバイステップで情報を伝えます。
上記はシンプルな例なので、実際の運用はこんなに簡単ではありませんが、
・医療施設や医師のセグメント
・セグメント別のシナリオとコンテンツ
をしっかり準備することができれば、医薬品マーケティングでも有効な手法ではないでしょうか?
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。