さて、前回、前々回で、インフルエンサーマーケティングと
そのリスクを考えてみました。
今回は、大きな影響力を持つSNSの1つである
Facebookを活用した医薬品マーケティングや
インフルエンサーマーケティングの可能性について考えてみます。
まず、Facebookは現在
●ユーザー数(国内):2,700万人
●アクティブ率(月間):56.1%
で、30・40代が多い、実名登録制のSNSです。
そのため、セグメントの正確性が高く、
ビジネスパーソンも友人や知人とのコミュニケーションでよく使います。
投稿は「タイムライン」を使って、日常的な他愛のない内容から、
お役立ち情報が配信されています。
このFacebookは、インフルエンサーマーケティングに向いているでしょうか?
実は、Facebookは、インフルエンサーが生まれにくいSNSです。
その理由としては、「実名登録」であって、
「友達」になるのに相互の承認がいることが大きく影響しています。
まず、リアルな交友関係がベースとなって、友人・知人がつながるので、
ツイッターなどと比較すると情報拡散の範囲が限定的です。
また、Facebookで芸能人や著名人のアカウントをフォローすることも多くありません。
だから、情報の拡散範囲が狭く個人からのリーチは大きくないので、
インフルエンサーが生まれにくいメディアなのです。
では、医薬品マーケティングやDTCマーケティングに
Facebookはどう活かせるでしょうか?
Facebookには、「Facebookページ」という、
企業や団体が運営するアカウントを登録できるページがあります。
企業の多くは「Facebookページ」を立ち上げてマーケティングを行なっています。
医薬品マーケティングやDTCマーケティングでも、
Facebookページでマーケティングを展開することが可能です。
ただし、インフルエンサーマーケティングというより、
会員となっている医療従事者とのコミュニケーションや、
疾患啓発で、その病気の患者さんや
その家族とのコミュニケーションに使う方法です。
多くの製薬企業が、今では医療従事者向けの会員制サイトや
疾患啓発のサイトを持っています。
そして、メールマガジンを使って最新情報や更新情報などを発信しています。
しかし、最近ではメールマガジンの数が増えすぎて、
メール開封率が下がっています。
そこで、「Facebookページ」を立ち上げて「友達登録」をしてもらい、
そこから更新情報を発信することで、メルマガの代用も可能になります。
動画や写真なども配信できますし、更新する情報があればその際にも配信できます。
さらに、軽めのトーンやパーソナルな情報を絡めることで、
カジュアル感の演出も可能です。
拡散性こそありませんが、Facebookは医薬品マーケティングや
DTCマーケティングでも使えるSNSでないでしょうか。
もちろん、Facebookページを色んな方法で紹介して、
「いいね!」を押してもらうことが前提です。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。