さて、今回は10月25日に発表されたグーグルのアルゴリズムの更新について。
このアルゴリズム更新は、近い将来、日本のウェブサイトの検索順位にも大きな影響が出ると思われます。
医薬品マーケティングでも一般向けや患者さん向けの疾患啓発サイトで、検索順位に影響が出る可能性が高いと思われます。
今回は、そんなグーグルのアルゴリズムの更新のポイントを簡単にご紹介します。
このアップデートは、ここ数年、グーグルが実施した中でも最大のものです。
グーグルは今回のアルゴリズム更新で、
「検索者の意図の推測精度を改善するためにニューラルネットワークを利用する。」
と発表しています。
ニューラルネットワークとは、機械学習と数学的モデルを融合したもので、
「Bidirectional Encoder Representations from Transformers」あるいは、
セサミストリートの有名なキャラにかけて頭文字でBERT(バート)と呼ばれています。
このアルゴリズムでは、会話的な検索の場合に特に威力を発揮するそうです。
グーグルは、今後、ユーザーがなるべく会話的、説明的に検索テキストを入力することを期待しているようです。
なぜなら、単なるキーワードの羅列より、会話的な文章や説明文の方が、検索意図を理解しやすいからです。
例えば、今までであれば「便秘の原因」を知りたい場合、「便秘 原因」と検索するのが通常です。
しかし「便秘の原因を知りたい」「自分が便秘なのでクリニックを探している」などと検索窓に入力することで、自分の検索目的に達しやすくなるのです。
グ―グルは、今回のアップデートによって、「検索10回のうち1回の精度をアップさせる」とアナウンスしています。
つまり、10%も精度を改善するということです。
グーグルは、従来から頻繁にアルゴリズムの更新を行ってきましたが、検索の10%にも影響するという大きな更新を発表したことはありませんでした。
おそらく、このアップデートは従来以上にSEOに大きな影響を及ぼしそうです。
ただ、このアップデートは当面米国における英語の検索が対象とのことです。
その後、近い将来に他の言語にもサポートされるようです。
そうなると、日本語の疾患啓発サイトやDTCの記事コンテンツの検索順位にも影響を与えます。
近い将来、日本もこの影響を受けることは確実です。
そのため、今からの準備が大切になります。
今から、自社の疾患啓発サイトの各記事の検索順位のチェックや記事の改善、記事更新に取り組んでみてはいかがでしょうか。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。