さて、今回は、医薬品のウェブマーケティングにも必要なヒートマップ分析を取り上げます。
ヒートマップ分析とは、ウェブサイトの閲覧を色で識別する分析ツールを使って、大量のアクセスデータを、可視化することです。
その結果に基づき、ウェブを閲覧したユーザーの興味やマインドを分析して、ウェブの構成やコンテンツを改善することが目的です。
ヒートマップは、もともとゲノム/遺伝子解析(マイクロアレイ解析)や統計の分野で利用されていた手法です。
安価で分析できるツールの登場でウェブマーケティングでもよく使われるようになりました。
そして、最近では便利な無料・有料のさまざまなヒートマップ分析ツールが使えるようになってきました。
ヒートマップツールでは、ウェブサイトのページの閲覧の多寡で、
カラーグラデーションをつけて、色によって一目で認識できる機能があります。
そのため、分析者をはじめ結果を見た人が、直感的に一目で数字の高低差を把握することができるのです。
通常は、赤色の場所がよく読まれている箇所です。
それが、緑色、青色と寒色になればなるほど、ユーザーに熟読されていない箇所ということになります。
最近ではさらにヒートマップツールが進化し、さまざまな側面からの分析ができるようになりました。
その1つが、ページのどこまで読まれていて、どこで離脱してしまっているのかを可視化する機能です。
これで、ページを読みに来たユーザーの何%が、その箇所まで残って読んでいるのか確認することができます。
この機能は、通信販売で使うLP(ランディング・ページ)の改善にとても有効です。
離脱したポイントの問題点を見つけ、最後まで読んでもらえるような改善が可能です。
もう1つは、ユーザーがどこをクリックしているのかを可視化する機能です。
クリックされた割合が多い箇所ほど、赤色になります。
一方、クリックされた割合が少ないほど、緑色になります。
これは、資料請求ボタンや購入ボタンなどのコンバージョンして欲しいところをクリックしてもらえているかを分析できる機能です。
このようにヒートマップを見ることで、ウェブサイトのコンテンツやランディングページが意図通りに、見てもらえているかが把握できるのです。
医薬品マーケティングでも医療者向けマーケティングでもDTCマーケティングでもウェブマーケティング競争は激化しています。
そんな中、常に分析と改善を繰り返すことが大切ではないでしょうか?
次回は、もう少し踏み込んだヒートマップの分析方法をご紹介します。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。