さて、今週はシリーズで紹介している「HHH戦略」の最終回、「Helpコンテンツ」について。
「HHH(スリーエイチ)戦略」とは、Googleが提唱する動画マーケティングの考え方で、
動画コンテンツを「Hero」「Hub」「Help」の3つに分類して、
それぞれの制作方針を示したものです。
シリーズで、HHH戦略の概要、Heroコンテンツ、Hubコンテンツについて紹介してきましたが、
今回は、Helpコンテンツを掘り下げてみます。
Helpコンテンツの制作は、HeroコンテンツやHubコンテンツと比較してとても簡単です。
●Helpコンテンツとは
その名の通り、ユーザーの“知りたい”という欲求や悩みに対して
解決策となる情報を提供するコンテンツです。
PCやスマホの前で、ユーザーは情報を得たい際には「検索行動」をとります。
その際は、すでにニーズは顕在化しています。
もちろん、商品やサービスというより、具体的な解決策を欲している場合が多いのです。
そんなニーズに応えるのがHelpコンテンツで、ハウツー動画や Q&A動画などが代表的な例です。
そう考えると、HeroコンテンツやHubコンテンツより簡単ということが
おわかりいただけたと思います。
HHH戦略は、コンテンツ自体が動画ですが、
ここで考えるテーマや方法論は、
今までお話してきたコンテンツマーケティングと同じです。
●Helpコンテンツのポイント
Helpコンテンツは、すでに問題を抱えていたり、
ニーズがある見込み客に対して具体的な解決策を提示するもので、
ターゲット層のニーズにマッチしていることやわかりやすさがポイントです。
動画コンテンツ自体には、Heroコンテンツのような演出は不要ですが、
大切なのは、ターゲットとなる見込み客がどんなことで悩んでいるか、
何を知りたいかを把握することが大切です。
それを把握するための簡単な方法は、Googleトレンドや検索サジェスト、
キーワードツールを使って、
「キーワード数」やその増減などのトレンドを把握することが大切です。
その上で、コンテンツは
・見込み客が、よく検索する特定のワードに対して、1テーマ1コンテンツで明確な解決策を示す
・商品やサービスの情報など広告的な情報よりも、解決策そのものを先に提示する
・計画的にHelpコンテンツを増やし、専門家であることを印象づける
・動画視聴者にYouTubeチャンネルの登録など「登録」を促してリピートできるようにする
などが挙げられます。
さて、医薬品マーケティングやDTCマーケティングでは、
このHelpコンテンツはどんなものができるでしょうか?
医師向けでも患者向けでも、既に作られている動画の多くは、
Helpコンテンツではないでしょうか?
なぜなら、医師の顕在的なニーズは、薬物治療およびその周辺情報であって、
疾患の診断や治療に役立つものですから、そこに焦点を当てれば、
提供するコンテンツの多くは結果的に「Helpコンテンツ」になります。
また、DTCマーケティングなら、
患者さんが症状を感じれば、治療ニーズや受診ニーズが顕在化します。
そして、「どんな病気か?」「症状は?」「治療法は?」などが知りたい内容なので、
「部位」や「症状」で検索することになります。
Helpコンテンツは、コンテンツ企画はそれほど難しくないと思いますが、
・事前のキーワード調査
・Helpコンテンツの上位表示
などが重要です。
おそらくテキストでのコンテンツはすでに豊富にあると思いますので、
ニーズの多いものから動画化を検討してみてはいかがでしょうか?
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。