さて、ここ2回は大きな影響力を持つSNSの1つであるフェイスブックと
ツイッターを活用した医薬品マーケティングや
インフルエンサーマーケティングの可能性を考えました。
今回は、最近になって流行しているSNSであるインスタグラムを活用した
医薬品マーケティングやインフルエンサーマーケティングの可能性を考えてみます。
まず、インスタグラムは現在
●ユーザー数(国内):2,000万人を突破
●アクティブ率(月間):84.7%
が最新の利用状況です。
ユーザー数は、フェイスブックやツイッターと比べると少ないですが、
アクティブユーザー数が高いことが、新興のインスタグラムの状況を物語っています。
●若年層の男女のユーザーが多く、特に10~30代の女性ユーザーが頻繁に活用している
●投稿内容は、写真・画像がメイン
●投稿の認知手段は、ハッシュタグ(#○○○)を投稿内に入れる
ことが特徴で、ビジネスパーソンが友人や知人との
コミュニケーションで使うSNSではありません。
インスタグラムの最大の特徴は「写真」を中心としたSNSであることです。
これが、フェイスブックなど他のSNSとの大きな違いになります。
投稿はタイムライン上に、フォローしているユーザーの投稿のみが表示されます。
そのため、フォローしていない人への拡散力はありません。
ただし、人気のインフルエンサーにはフォロワーが多くいるので、
インフルエンサーからの拡散力はあります。
また、#(ハッシュタグ)と呼ばれる投稿写真のキーワードを記載することで
検索ができるので、フォローを行っていないユーザーの投稿を見ることも可能です。
インスタグラムは、もともと広告が表示されないSNSですが、
最近では、インフルエンサーを活用した企業のマーケティングが活発化しています。
インスタグラムと相性が良いのは、ファッション、美容、料理など
視覚的な製品やサービス、エンターテインメントです。
しかし、インフルエンサーマーケティングでも、
できるだけ広告臭を小さくしないと効果が低いようです。
あからさまな広告ではなく、魅力的な画像やコンテンツを投稿することで、
「共感」してもらうことが大切だと考えられています。
では、医薬品マーケティングやDTCマーケティングに
インスタグラムはどう活かせるでしょうか?
今挙げたようなインスタグラムの特性を考えると、
医療者向けの医薬品マーケティングで活かすのは難しそうです。
また、DTCマーケティングでも直接的な疾患啓発は難しそうです。
ただし、若者向けの疾患啓発で、写真を使ってインパクトを与えるような情報を活用できる可能性はありそうです。
例えば、便秘の患者さんに改善の料理や
食材の写真を送ることができそうです。
また、皮膚疾患の写真で受診促進もできそうです。
あるいは、患者さんの「写真」をインスタグラムで公募する
イベントなどもできそうです。
新たなコミュケーションツールであるSNSが次から次に登場しますが、
「医薬品マーケティングでどう活用できるか?」
を常に考えておくことは大切ではないでしょうか?
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。