医薬品広告のクリエイティブにもAI !?

今やさまざまな業界の研究・開発やマーケティングでAIが活用されつつあります。
医薬品企業でも、創薬をはじめとする研究開発、MR活動やマーケティングにもAIの活用が進みつつあります。
もちろん、医療でも画像診断などへの応用が進んでいます。

そんなAIで、広告やクリエイティブに関連するサービスも始まりつつあります。

今回は、AIを活用した広告の事例をご紹介します。

AIは機械学習をベースとした「識別」と「予測」が主な機能です。

「識別」は、自然言語処理や音声認識、画像認識といった情報の判別や仕分などの機能です。
画像診断などは識別機能によるものです。
マーケティングでは、行動データや購買データでセグメンテーションにも応用できます。

「予測」は、過去データをもとに次の行動や傾向などを類推する機能です。
アマゾンのレコメンド機能などに予測機能が応用されています。

最近ではAIを活用したウェブ広告用のバナー作成やコピー作成のサービスも始まっています。
例えば、電通が提供するサービスがあります。

これは、広告を出稿する広告主の業種、キーワード、価格や機能などの訴求ポイントの条件を入力するところから始まります。

そして、企業のロゴや商品画像などの素材を準備します。
広告サービス側には、過去に使った広告の画像のストックがあります。

AIによるバナー制作では、過去に配信されたバナー広告のクリック率などのデータから効果が高いと予測したデザインをたった5秒で制作できるようです。

そこで効果が高いバナー広告を10枚から20枚選んで、人が仕上げるそうです。

これにももちろんAIの持つ「識別」と「予測」の機能が使われています。

また、コピーに関しても過去に作ったものから効果が高いと予想されるものがAIで提供されます。

従来、広告のデザインやコピーなどのクリエイティブは人の創造性に頼っていましたが、この分野でもAIが進出を始めたのです。

こうしたサービスのメリットは何でしょうか?

・勘や経験で広告を選ぶことが避けられるので、大きくはずす広告がうまれにくい
・人が作るよりも迅速に広告が作成できるので効果検証と変更がやりやすい

などがあります。

一方、過去のデータが情報源なので、人が一から作成するものほどに創造性のあるクリエイティブはうまれにくいなどのデメリットもありそうです。

医薬品マーケティングでもウェブマーケティングでもMRによる情報提供でもスピードが求められます。
伝達するメッセージなどでも同じです。

AIは、今後、医薬品マーケティングでも応用される機会が増えていくのではないでしょうか?

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。