リードスコアリングと医薬品マーケティングへの活用 Part2

さて、先週は、リードスコアリングについて取り上げました。

リードスコアリングの基本的な指標を、「BANT条件」と呼びます。

これは

・Budget(予算)
・Authority(決裁権)
・Needs(必要性)
・Timeframe(導入時期)

でした。

リードスコアリングは、医薬品マーケティングでも必要になると思いますので、医薬品マーケティングでのリードスコアリングのクライテリアや活用について考えて見たいと思います。

医薬品マーケティングで活用する前提としては、MRが訪問しきれていない施設や医師を、マーケティング部門がサポートすることになるので、ウェブマーケティングでのアプローチが中心となります。

収集すべき基本的なデータとしては、

1)予算

医薬品の購入金額のデータを入手するのは難しい面もあるので、患者数や病床数などが代替データとなります。
直接、収集することが難しい場合は、特約店などに協力求めたり、調査会社に委託するなどが方法論ですね。

2)決裁権

開業医やクリニックの場合は、多くは院長に決裁権があるのでわかりやすいですね。
病院の場合は、複雑な場合が多いので、特約店の協力を得て情報収集するなどが必要です。
ただ、大学病院や基幹病院などの採用の意思決定プロセスは多くの製薬企業はすでに把握していますね。

3)ニーズ

これは、

1.その医薬品にどの程度、興味があり必要性を感じているか?
2.競合品の採用状況は?

などを把握する必要があります。

1については、ウェブマーケティングで配信するコンテンツへの
アクセス状況から類推して、それをスコア化することが可能です。
2については、アンケートで直接聞いたり、
特約店の協力を得て情報収集するなどが必要です。

4)導入時期

導入時期は、意思決定のプロセスやニーズから類推したり、
特約店の協力を得て情報収集するなどが必要です。
ただし、医薬品マーケティングではこの情報を入手できなくても、
予算、決裁権、ニーズでスコアが高い施設は、
MR訪問するなどでアプローチしても良いと思います。

1)から4)は、いずれもMRがカバーしている場合には
情報収集が比較的容易ですが、そうでない施設や医師が対象なので、

・情報収集方法の確立
・情報精度の限界への理解
・情報の更新のタイミングや方法

をしっかりと考えることが大切ですね。

デマンドジェネレーションやリードスコアリングは、
医薬品マーケティングではまだ聞きなれない言葉ですが、
これをしっかり確立できれば、営業生産性や
マーケティングのROIが改善できるコンセプトだと思います。

ぜひ、医薬品マーケティングでも導入を検討してはいかがでしょうか?

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。