- 今回は、「用語解説」ではなく、医学関係の事例で「SEO」の威力を物語るケースがあったので、それについて紹介します。
「SEO」とは、以前、このメールマガジンでも取り上げていますが、ウェブサイトの画面、ページ、コンテンツなどを、ウェブサイトのテーマに適した形式に「最適化」することで、Yahoo!やGoogleといった検索サイトで、特定のキーワードで検索した 結果の上位表示を実現するノウハウ、テクニックのことです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
「SEO」とはまた、当社も「医薬品マーケティング」というキーワードでSEOを実施しており、Yahoo!とMSNで1位、Googleで3位となっています。
さて、それではケースを見てみましょう。
皆さんは「南海キャンディーズ」という漫才コンビをご存じでしょうか。
その南海キャンディーズの山里亮太さん(山ちゃん)は、視力が0.03しかなかったのですが、あるテレビ番組の企画でレーシックの手術を受けることになり、その様子が昨年12月に放送されました。こうした場合、かつては、その番組内で手術をした医療機関の情報が紹介され、問い合わせの電話がかかってくる、というのがよくあるパターンだったと思います。
しかし、インターネットが普及した今では、その放送をみた視聴者が、Yahoo!やGoogleから、「レーシック」というキーワードで検索するのが、一般的な行動パターンとなっています。
今回、山里亮太さんが手術を受けたのは、神戸のクリニックだったのですが、Yahoo!で「レーシック」というキーワードを検索すると、東京のクリニックが検索結果の1位に表示されます。
そのため、テレビ放送後、最も問い合わせが増えたのは、その1位に表示されている東京のクリニックだったそうです。クリニックには、ウェブ担当の方がいらっしゃいましたが、放映日にはその番組のことは知らなかったそうで、自院のウェブサイトが、突然、普段の3倍のアクセス数になって、あとになってその理由を知ったそうです。
このように、自分がPRや広告などを仕掛けなくても、テレビで話題となった「レーシック」という言葉のおかげで、費用対効果の最も高い集客を実現できたのが、このクリニックだったのです。
今回のケースでは、東京のクリニックが「SEO」によって、Yahoo!での1位表示を達成すると同時に、ウェブサイトで提供している情報を充実させていた結果、そのウェブサイトを訪れた「レーシック」に興味のある人がそのクリニックを信用し、問い合わせにつながったのです。
これは、まさに「SEO」の威力を示した一つのケースですが、このクリニックが、常日頃から、「SEO」のための地道な努力を継続していたからこその結果です。
「SEO」は、広告スペースを買うものではないので、お金を出して上位表示できるものではなく、基本的なテクニックに加えて、それぞれのウェブサイトのコンテンツの充実や他のウェブサイトからリンクしてもらうなど、地道で継続的な努力が必要です。
情報を提供する側から言えば、早く簡単に上位表示をしたいでしょうが、検索する側から言えば、「知りたいテーマの最も豊富なコンテンツが掲載しているウェブサイト」にアクセスしたいのは、当たり前のことです。
Googleなどは、高い技術を背景に、できるだけ良質にウェブサイトを上位表示するように、努力をしていますので、情報提供側は、「基本的なSEOノウハウを実施する」ことに加え、テーマに合った良質のコンテンツの掲載を継続することが求められる、ある意味、「根気のいる作業」です。その分、努力の継続が上位表示という成果につながります。
これからも様々な疾患や治療、薬剤などが、マスコミに取り上げられ、そのたびに検索サイトで特定のキーワードの検索をおこなうユーザが多くでることでしょう。
去年を思い起こしてみても、安部前首相や、サッカー日本代表のオシム前監督が病気を理由に辞職しましたが、それらの病名がマスコミに登場した際には、その病名をキーワードとした検索数が急増しました。
もし、御社の事業領域とその疾患がマッチしていた場合、自社のウェブサイトが「SEO」によって、上位表示されていれば、非常に多くのユーザがアクセスすることになります。
そして訪れたウェブサイトで提供している情報が充実していれば、ユーザはその情報を精読したり、「お気に入り」に登録することになります。また、ユーザがブロガーであった場合は、ブログや掲示板などのインターネットの口コミを利用して、さらに多くの人にウェブサイトを紹介してくれる可能性もあります。
医学関連、健康関連の話題がテレビなどマスコミで通じて取り上げられるケースが多く、また、消費者がメディアをクロスする(=テレビで認知し、インターネットで調べる)行動が一般化した現在では、ウェブマーケティングに占めるSEOの重要性は益々、高まってくるでしょう。特に、疾患啓発のための医療消費者向けのウェブサイトでは必須となるでしょう。