さて、今回は、グーグルのスマートフォンに関する最新の発表について、
この発表によってSEO対策はモバイルファーストに大きくシフトしそうです。
グーグルの幹部が、SEOに間するカンファレンスで、
正式にPCとモバイルのインデックスを分離することを発表しました。
実施は、数ヵ月以内ということです。
これでSEO対策が大きく変わる可能性が出てきました。
今回は、グーグルの検索の仕組みの話も含めて、以下のことについて取り上げます。
1)PCとモバイルのインデックスを分離って、何のこと?
2)なぜ、グーグルはこうした変化を起こすのか?
3)医薬品マーケティングやDTCマーケティングにどんな影響があるの?
1)PCとモバイルのインデックスを分離って、何のこと?
Googleは「クローラー」というインターネット上を動き回るプログラムを用いて、
世界中のウェブサイトのページ情報を取得しています。
そして、そのウェブサイトやウェブページ上の情報を自社のデータベースに登録しています。
この「登録」のことを「インデックス」、データベースを「インデックスサーバー」と呼びます。
現時点では、URLが同じであれば、スマートフォンのウェブサイトもPC版のウェブサイトも
同じインデックスサーバーに登録されています。
そんな中で、スマートフォンのSEOの検索順位は、PC版の順位をベースとして、
レスポンシブデザインや表示スピードなどスマホ最適化のレベルで、
加点・減点をしているのです。
だから、PC版で検索順位が10位で、スマホ版で7位であれば、
スマホ最適化が他の競合サイトと比べてうまくできているということです。
とはいっても、この場合の主従関係は、PCが主、スマホが従でした。
しかし、今回の発表では、PCとスマホのウェブサイトのインデックス(登録)を
完全に分離すると発表したのです。
つまり、スマホ上でのSEOは、スマホサイトだけで決定されることになったのです。
これが発表されたのが10月でした。
さらに、11月に入ってから「将来的にモバイルファーストの考え方で、
検索順位はモバイル版のコンテンツを使用する」と発表しました。
つまり、近い将来、主従の逆転が起こるのです。
2)なぜ、グーグルはこうした変化を起こすのか?
グーグルは、こうした変化を起こすのか?
答は明らかですね。
スマホによるインターネットの使用率の向上です。
ロイターの最近の発表によると、
2017年のインターネットの利用率の75%がモバイルになると予測しています。
この予測が当たるかどうかは別としても、
モバイルによるインターネット利用が増えることは実感できると思います。
私自身も電車などでの移動中は、
スマホでインターネットへアクセスするのが常になっています。
グーグルは、ユーザーのスマホの利用の流れに沿って大きく舵をきったのです。
3)医薬品マーケティングやDTCマーケティングにどんな影響があるの?
医薬品マーケティングがターゲットとするユーザーは、
医療者と一般の方や患者さんですが、これらの方々も特別ではありません。
全体的には、スマホやモバイルでインターネットを見る機会が増えています。
そこで、自社のコンテンツの検索順位が低ければ閲覧機会が減ります。
会員化してクローズドな運営の多い医療者向けウェブサイトはともかく
DTCマーケティングのウェブサイトに与える影響は大きくなります。
基本的な対策としては、
1)全サイト、全ページをスマホの最適化する
2)スマホのサイトの情報量がPC版の縮小版なら、情報量は少なくとも同じにする
ことです。
いよいよ、DTCマーケティングも「モバイルファースト」が本格化しそうです。
次週は、この点について詳しく取り上げます。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。