今回の用語はSEOです。
SEOとは、「Search Engine Optimization」の略であり、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれています。
YahooやGoogleなどの検索サイトで、特定のキーワードを検索した結果、ウエブサイトが上位に現れるように画面、ページ構成、文章などを作りこんでいくことをSEOと呼びます。
これでは、まだわかりませんので、順を追って説明していきましょう。
まず、SEOを理解するには、「検索エンジン」とは何かを理解する必要があります。
「検索エンジン」とは、Yahoo!やGoogleといった検索サイトが、インターネット上を巡回し、そこに存在する情報を収集するシステムのことです。
このよくご存知の二つの検索サイトは、「ロボット型検索」という検索エンジンのシステムを採用しており、自動的にインターネット上の情報を集める仕組みを構築しています。
そして、自動的に集められた情報には、各検索エンジンの基準によって順位づけが行われ、その結果が表示される、というのが検索サイトの仕組みです。
ここでのポイントは、検索された情報は、検索エンジンの「ロボット=プログラム」によって評価されるという点です。
基本的には、検索されたキーワードに関する情報量やページ数、他のウエブサイトからどれだけリンクされているかなどによって評価されます。
しかし、「ロボット=プログラム」が判断するため、必ずしも「人が評価するよいサイト」と「検索結果の上位表示」が一致するとは限りません。
あくまで、検索エンジンにとっての評価の高い順に表示されるのです。
現在、Yahoo!もGoogleも、「ロボット=プログラム」を公開していません。
そのため、SEOの実行は、検索結果をもとに「ロボット=プログラム」のクセを類推し、試行錯誤を繰り返しながら上位表示を狙うことになります。
次に具体例を見ましょう。
たとえば、「医薬品」という言葉をYahoo!、Googleで検索してください。
Yahoo!では、「再春館製薬所ホームページ」が、Googleでは「医薬品 – ケンコーコム」がそれぞれ1位として表示されています。(2007/3/23現在)
(検索結果で「スポンサーサイト」と表示されているウェブサイトについては、「PPC」の項目で解説いたします。)
つまり、Yahoo!は「再春館製薬所ホームページ」が、Googleは「医薬品 – ケンコーコム」が、もっとも「医薬品」というキーワードに適したページであると評価しているということです。
医療用医薬品の製薬企業に勤められている方かからすれば、この2社=トップ企業というイメージは持たないと思いますが、一番目に表示されることで、検索した人にとっては「目立つ=クリックされやい」ことになります。
さて、医療用医薬品の製薬企業のウエブサイトや疾患啓発系ウエブサイトですが、この「SEO」を意識していないため、情報が豊富で質の高いものであっても、上位表示されないものが多くあります。
どんなに良いウエブサイトを作っても、目立たせる仕掛け、検索されやすい仕掛けがないと、アクセスしてもらうことが容易ではありません。
医薬品マーケティングおけるウェブサイト構築・運用においても、それぞれのターゲットに合わせた適切なキーワードを選定し、そのキーワードが検索された際には、自社のウェブサイトにアクセスしてもらえるようにSEOを実行することが重要ではないでしょうか。