さて、今回は、「コンテンツマーケティングによるSEOとDTCマーケティング」のPart 18です。
前回は、DTCマーケティングを考える際のコンテンツの「構造」を取り上げ、「便秘」を事例として考えました。
ポイントとしては、(潜在)患者さんの心理面から検索キーワードを考え、それを意識した「構造」でウェブサイトを構築することです。
1)便秘の悩みをかかえ、病院を探している人を、確実に自社のウェブサイトに誘導し、しかるべき専門性を持った病医院で受診していただく。
2)便秘をセルフメディケーションで対処しようかと迷っている方に、そのメリットとデメリットをしっかり伝え、病医院を受診した方がよい場合はどんなときかなどを明確に伝える。
でした。
「便秘」の場合、下記の表にもあるとおり、
https://www.deepimpact.vc/pdf/20150907_benpi.pdf
検索数は、
「便秘」が90,500でトップ、
「便秘 解消」が74,000で2位です。
しかし、競合性では、「便秘 解消」の方が厳しいようです。
つまり、「便秘 解消」で1位を取るほうが、「便秘」で1位を取るより難しいことがわかります。
こんな場合、どう考えるか?
絶対的な正解はありませんが、私の案を提示します。
1)ウェブサイトのタイトルとトップページ
「便秘」の検索数が90500でトップ、
「便秘 解消」が74000で2位ですが、
「便秘 解消」の方が行動性の高いキーワード、
つまり、便秘に悩んでいて、「解決策」を求めている方です。
タイトルにキーワードを含めることが重要なので、「便秘の解消ドットコム」と名づけます。
そして、トップページには、
「便秘」が4~6%、
「解消」が2~4%
の出現率になるように「便秘を解消するためには・・・」として、その原因や症状、治療法の概要を記述します。
2)下位の構造
教科書的には、「便秘の症状」「便秘の原因」「便秘の治療」「病院検索」などになりますが、キーワードをチェックすると
「便秘の症状」=1900
「便秘の原因」=9900
「便秘の治療」=0(10以下)
「病院検索」=0(10以下)
*表には載っていませんが、実際には少数あります。
です。
しかし、
「便秘 解消」が74000
「便秘 解消法」が12100
他にも「便秘 解消+α」がたくさんあります。
「病院検索」はありませんが、「便秘 病院」は2400です。
さらに、注目は、「便秘 薬」が14800です。
SEO対策としては、検索数が多いキーワードで、かつ、「行動性」の高いキーワードでトップ下の構造を作ることが大切です。
一方、「構造」が不自然でないようにすることも重要です。
これらから、トップ下の構造は
1)便秘の症状
2)便秘の原因
3)便秘の解消を考える
4)便秘とお薬
5)便秘でお悩みの方への病院のご紹介
と分けます。
ここでのポイントは、「治療」を第2階層に含めず、
3)の「便秘の解消を考える」の下位の第3構造目の項目に入れることです。
もう1つは、「4)便秘とお薬」を第2階層で、1つのカテゴリーとしたことです。
教科書的には、「治療」があって、その中で「薬」があるので、第2階層で「治療」、第3階層で「薬」です。
これ自体は決して間違っているわけではありませんし、「学術的な観点から見た構造」としては正解です。
しかし、「キーワードの市場」から見れば、「治療」というキーワードで検索する人は少ないため、SEO対策を考慮したDTCマーケティングとしては、よい選択ではないと考えます。
ここでお伝えしたいのでは、DTCマーケティングで疾患啓発のウェブサイトのコンテンツ構造を考えるには、必ず「一般の方が、どんな言葉でどの程度検索しているのか?」を無視してはいけないと言うことです。
また、ウェブサイトやカテゴリーの名前にどの言葉を使うかも大切です。
4)が「便秘と医薬品」ならダメですね。
SEO対策を考えたDTCマーケティングでは、コンテンツの中身を考えるとともに、コンテンツ全体の構造を考えることが、重要であることをご理解いただければ幸いです。