さて、今回は「コンテンツマーケティングによるSEOとDTCマーケティング」のPart 4です。
最初に、この方法が医薬品マーケティング、特にDTCマーケティングでも応用可能であること、そして、方法論としては、
1)「ワードプレス」を使い、目的とする領域のコンテンツを継続的に蓄積・更新されるウェブサイトを運用
2)事前に、SEOを行うためのキーワードを様々な分析ツールで分析し、有効なキーワードを選定
3)そのキーワードを含むコンテンツを、グーグルが望む最適な構造で文章化
4)検索による自然流入を増加させることで、「広告」を使わないで効果的なコンバージョン(成果=売上)を獲得
であることを、お話しました。
今回は、2)に関して、「一体、どんなキーワードを選べば良いのか?」を考えてみます。つまり、これは「検索される言葉を活用した市場調査」です。
ある言葉が検索されるのは、何らかの意図やニーズがあります。実際に検索された言葉の種類や多寡を調べて、分析することは市場調査と言えます。疾患や健康に関連する言葉でも、もちろん同じです。
通常、市場調査には大きな費用が必要ですが、今回ご紹介する市場調査は、なんと無料でできてしまうのです。
それに使うツールは、基本3つです。
●グーグルサジェスト キーワード一括DLツール
Googleのサジェスト機能で表示されるキーワード候補を1回の操作で一度に表示させ、csv形式でまとめてダウンロードできるツールです。ある特定のキーワードを検索する場合に、同時に検索数が多い最新の複合キーワードを自動的に集めてくれます。
●キーワードプランナー
キーワード プランナーは、リスティング広告のプランニングに役立つツールですが、SEO対策用のためのキーワード選びにも活用可能です。グーグルサジェスト キーワード一括DLツールで集めたキーワードの検索数などを数値化してくれます。
https://adwords.google.com/KeywordPlanner#start/
●Google Trends
Google Trendsは、キーワードの検索数の時系列の変化をグラフで示してくれる
ツールです。
特定の国、期間に絞ったグラフを表示させることも可能です。
また、そのキーワードに関連したニュースを見る事ができます。
https://www.google.co.jp/trends/
基本的な調査プロセスは、
1)まず、自社がターゲットとすべき疾患のキーワードを『グーグルサジェストキーワード一括DLツール』へ入力。
2)関連のあるキーワードが、一括でダウンロードできるので、ダウンロードしてCSV形式で保管。
3)そのCSVをキーワードプランナーへ登録。
4)関連キーワードの検索数などが全て表示される。
5)それを一覧にし、複合されるキーワードを見て、ニーズや種類ごとにカテゴリー分類
ここまでで、自社に関連あるキーワードの検索結果がかなり分析できるので、ある程度「ニーズ」がわかります。
6)SEOで対策すべきキーワード候補を選定
7)選定したキーワードを、Google Trendsで調査
8)そのトレンドを確認し、成長する市場(=キーワードが伸びている)かどうかをチェック。
9)最終的に、どのキーワードを選定するかを決定する。
4)までは機械的な作業ですが、5)からはしっかり考え、分析するプロセスです。
例えば、自社が糖尿病で市場調査をしたいなら、『グーグルサジェスト キーワード一括DLツール』へ「糖尿病」と入力すれば、「糖尿病 治療」「糖尿病 インスリン」「糖尿病 薬」・・・・・・など検索される複合語が取得できます。
そして、そのファイルをキーワードプランナーに登録すれば、全てのキーワードの検索数が表示されるのです。
その場合「糖尿病 ○○」の「○○」を見ながら、カテゴリー分けすることが 5)の作業です。
カテゴリー=「ニーズや意図の塊」なので、これがどんなものか?どんな数値か?を把握することが、市場を知ることにつながるのです。
DTCマーケティングを行うに際して、これが簡単に無料で実施できるのは心強い限りです。
今回は、少し概念的なお話でわかりにくいかもしれませんので、次回は、当社の実例を紹介します。