さて、今年、実施されたグーグルのアルゴリズムの変更と疾患啓発サイトへの対策をまとめました。
先週のメルマガでグーグルが、ニューラルネットワークを利用するアップデート「BERT(バート)」を発表したことをお伝えしました。
このアップデートによって、「検索10回のうち1回の精度をアップさせる」とアナウンスされました。
しかし、このアップデートの日本での影響はこれからです。
今回は、2019年9月までに行われたグーグルのアップデートに対応する疾患コンテンツの作成や改訂のポイントです。
この数年、グーグルは美容、健康、医療、法律、金融、ニュースなどに関連するサイトのコンテンツの信頼性を重視して検索順位を決める方向で動いてきました。
そのため、グーグルは、これまでEATを重視すると公表していました。
EATとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、TrustWorthiness(信頼性)の略です。
今回は疾患啓発のサイトコンテンツで、この3つを高めるための具体的な方法をまとめてみます。
1)コンテンツの網羅性・包括性を高める
あるテーマに対してどれだけ幅広く網羅されているかが評価されます。
疾患の症状、原因、予防法、治療法などがいかに幅広く、もれなく書かれているかが評価されます。
また、検索キーワード(クエリ)に対する回答がしっかりできているかも評価されます。
したがって、新たな知見が加わったときはそれを追加することが求められます。
2)コンテンツの専門性を高める
コンテンツ内に出現する専門用語の種類や出現頻度で評価が決まります。
もちろん、やみくもに専門用語を使うと理解が困難になるので、わかりやすくコンテンツを作ることも大切です。
3)コンテンツの独創性を高める
疾患啓発コンテンツでは、同じ疾患の記事なら複数のサイトで似た「用語」が頻繁に出現します。
この場合、古い方のコンテンツが高く評価されます。
そこで、他のサイトにあまり出現しない単語やコンテンツを加えることで独創性を高めることが必要です。
例えば、自社独自の調査結果を掲載したり、違う視点で作成したコンテンツを加えるなどが手段です。
4)コンテンツの鮮度を高める
株価やイベントなどでは分単位や1日単位で情報の鮮度が求められます。
医学や疾患啓発コンテンツではそこまでの鮮度は求められませんが、新たな発見や疾患ガイドラインの変更などがあればすぐに情報をアップデートする必要があります。
また、全てのコンテンツを1年に1度程度は更新することも大切です。
5)情報源の信頼性を高める
情報源の品質が求められます。
製薬企業の疾患啓発コンテンツの場合は、医学論文が参照されていてかつ医師などの監修を受けている場合が多いので、十分担保されていることが多いはずです。
6)著者(情報提供元)の信頼性を高める
著者が専門家であったり特定の賞を受賞すると評価が高まります。
また、著者のコンテンツのPV数も評価対象です。
しかし、国家資格があるだけではそれほど大きな影響はありません。
製薬企業の場合は会社自体の信頼性が高く評価されますが、他社との比較では大きな差は無くなります。
そのため、コンテンツのPV数を上げることが対策となります。
7)画像や動画、レビューなども使う
現在はコンテンツはテキストだけではなく、画像や動画も評価対象になります。
また、コンテンツや商品への第三者のレビューも評価されます。
画像や動画を上手に取り入れましょう。
製薬企業の疾患啓発コンテンツは、従来から1)、2)、5)、7)については十分できているケースが多いでしょう。
しかし、その他に関してはどうでしょうか?
ぜひ、今回お伝えした7つのポイントで、自社の疾患啓発サイトやコンテンツをチェックしてみてはいかがでしょうか?
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。