さて、今回はB to Bマーケティングで
最近話題になることが多いSQLとMQLについて。
日本においては、B to Bのビジネスは営業主導で行われ
どちらかと言えばマーケティングは発展してきませんでした。
しかし最近では、B to Bマーケティングでもその強化や
MA(マーケティングオートメーション)の必要性が
認識されるようになってきました。
そんなB to Bマーケティングで最近よく遣われる言葉が、SQLとMQLです。
SQLとは、Sales Qualified Leadのことで、
営業や代理店などの人的な営業活動から発生した案件です。
日本語で言えば「引き合い」のことで、
営業マンが顧客を訪問した際に獲得する直接的なニーズです。
SQLは、受注に至るまでの期間が短くその可能性も高いと言えます。
一方、MQLとは、Marketing Qualified Leadのことで、
マーケティング活動によって生まれた案件です。
展示会やイベント、セミナー、ウェブマーケティングで集めた顧客リストからそれを見込み客のレベルまで絞り込んだものです。
具体的には、リスト獲得後、メールマガジンやWebセミナーなどのコンテンツで啓発活動とコンタクトを継続し、マーケティング部門がその反応や
企属性などで総合的にスコアリング(点付け)して絞り込んだ案件です。
MQLは、まだ深い付き合いがあるわけではないので、
受注に至るまでの期間が長くその確率も高くありません。
日本のB to Bのビジネスでは、当然、SQLが重視されてきましたし、
営業部門も直接「顔の見えている顧客」を優先します。
しかし、SQLだけを追いかけていると将来的な顧客の拡大や
新市場へのサービスや製品の浸透が進みません。
そんな状況から、最近ではMQLへのアプローチの重要性が叫ばれているのです。
さて、医療用医薬品のビジネスは、構造的にはB to Bのビジネスです。
しかし、一般的な生産財のビジネスと比較すれば、
医療者へのアプローチは、B to C的な側面が多いことが特徴です。
また、医療者はオープンになっている情報が極めて多く、
属性や専門性などの情報が入手しやすい特性があります。
そのため、医薬品マーケティングは、
生産財のB to Bマーケティングと比較すればCRMは進んでいます。
そんな医薬品メーカーの多くは、
KOLとの関係性構築は本社のマーケティング部門やMSLがコンタクトしつつ、担当MRをサポートします。
また、製薬企業では、マーケティング部門は、
MRが使う資材の作成、イベントやセミナー、ウェブマーケティングなど
幅広い活動を行いMR活動の支援を行っています。
しかし、MQLを創出する概念はあまりないのではないでしょうか?
製薬企業でもMR数が減少傾向にある今、
マーケティング部門が主体となってMQLを創出し、
営業部門をサポートすることも必要になる時代に来ていると思いますが、
いかがでしょうか?
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。